へら竿の選び方

竹製のへら竿

 

前述の通り、慣れてくると、魚との駆け引きをより深く楽しむために、軟調のヘラ鮒釣り専用の「へら竿」を使うようになります。

 

へら竿の長さは8尺(2.4m)~24尺(7.2m)という日本古来の寸法の単位で区分されており、ちなみに一尺は約30cmで、その倍数によって呼ばれています。竿の継ぎ数は同じ尺数でも3本継ぎや4本継ぎがあって、同じ尺数ならば継ぎ数の多い方が堅い竿ということになります。

 

竿の継ぎ方ですが、へら竿には一本ごとにつなぐ並継ぎと、一本の竿の中に何本も入っている振り出しという2種類があり、どちらも竿の肉厚が薄くできている点は共通で、従って慎重につなぎ、抜く時も慎重にやらないと、接続部分が割れて高い修理費用がかかることがあるので注意してください。

 

材質ですが、日本古来からあるのが竹竿で、竹竿の中には、骨董価値のある伝統工芸品的なものもあります。釣り竿に必要な性質を持たせる工夫としては、真竹、高野竹、矢竹という自然の三種類の竹を組み合わせるようになっているのが特徴で、穂先、穂もち、穂もち下、手元等の各部分にそれぞれの性質に合った竹を使用します。

 

又、「へら竿」は基本的に常に穂先が水中に入った状態で使用するので、防水対策として何度も漆(ウルシ)を重ね塗りしてあります。こうして工程を経てできるので、竹竿の値段はかなり高価なものまで揃っています。魚を掛けた時の感触はかなり優れています。